お気に入りスニーカーの違和感
日常的にスニーカーを履く機会が増え、デザインや履き心地、軽さ、色合いなど、「これだ」と思えるお気に入りのブランドに出会いました。
すっかり気に入って、まずはスタンダードなタイプを購入。
その後、秋冬用にとスウェード素材のタイプも買い足したほどです。
以前履いていた靴に比べてずっと履き心地が良かったので、「自分の靴選びに間違いはない」とすっかり思い込んでいました。
ところが、ある程度履き慣れた頃、友人と小旅行へ出かけたときに問題が起こりました。
旅の後半になると足の小指が薬指の下に潜り込むようになり、爪が当たって靴ずれのような痛みが出てきました。
「あれ、この靴、私の足に合っていなかったのかな?」
ここで初めて、自分の靴選びに疑問を持ち始めたのです。

「楽な靴=合っている靴」という思い込み
一度気になり出すと、ほかにも小さな違和感があることに気づきます。
歩いていると、なんだか靴の中で足がわずかに上下へ動いてしまうこと。
窮屈なわけでも履き心地が悪いわけでもないのに、どうも足と靴がしっくり噛み合いません。
「もしかしたら、合っていると思い込んでいただけかも……」
そんなモヤモヤを抱えていた折、ある靴屋さんでシューフィッターさんの来店イベントがあると知りました。
これまでは自分の感覚だけで選んできましたが、プロに見ていただける絶好のチャンスです。
さっそく来店日に合わせて予約を入れました。
当日、まずは足を詳しく測定してもらい、その結果や足の形、シューフィッターさんの経験なども含めて、スニーカーやウォーキングシューズをいくつか提案していただきました。
そこで明かされたのは、自分ではまったく気づいていなかった足の状態です。
私の場合、足の小指側が内側に入り込む傾向があり、そのせいで小指が薬指の下へ潜り込みやすくなっていたこと。
さらに、加齢に伴って足裏のアーチが下がってきていることも教えていただきました。
最近になって靴に窮屈さを感じる場面が増えていたのは、まさにこのアーチの落ち込みが原因だったのです。
そのため、いつの間にか足の長さ(縦幅)よりも、横幅のゆとりを優先してサイズを選んでいたということでした。
なんとなく感じていた違和感も、専門家から具体的に説明してもらうことで「そういうことだったんだ」とすっきり納得がいきました。


今の自分の足に、正しく合う靴を選ぶということ
足の計測だけでなく、実際に店内で歩く姿もチェックしてもらいました。
しっかり踏み出せているか、重心が後ろに残っていないか。
歩き方の癖まで見ていただいた上で、最終的に私の足にぴったりな一足を選び出してもらいました。
その靴を履いて歩いてみると、靴の中で足が余計に動く感覚がありません。
横にブレて皮膚が擦れる感じもなく、足が出しやすくてとてもスムーズでした。
履いた瞬間に劇的な変化を感じたわけではありません。
けれど、一歩を踏み出すたびに足がすっすっと自然に前へ運ばれていく、とても心地よい感覚がありました。
それまでの私は、「履いていて楽」「締め付けがない」という自分の感覚だけで「合っている」と判断していたのです。
プロに足を診てもらい、歩き方まで見てもらったことで、自分の思い込みがいかに大きかったかを実感しました。
今回、何より印象的だったのは、靴の選び方以上に「自分の足そのものが変化していた」という事実です。
昔から選んできたサイズや、自分に合うと思い込んでいた形。
これまでの経験が間違っていたわけではありません。
年齢を重ねると体型や体力が変わるように、足の形も少しずつ変化していくこと。
それなのに、靴を選ぶ基準だけが昔の感覚のまま止まっていました。
私はただ、なんとなく履き心地の良い靴を探していただけで、「今の自分の足」に正しく合う靴を探していたわけではなかったのだと気づかされました。
これからは靴のデザインだけでなく、自分の足の変化にも優しく目を向けながら選んでいきたいと思います。
靴選びに迷ったら
シューフィッターさんに相談してみるのもおすすめです。
足の形や履き心地は人それぞれ。自分では気づかなかった靴選びのヒントが見つかるかもしれません。
