生き物を育てる責任と年齢に向き合う 「ベランダガーデニング」を選んだ理由

私は昔から、何かを育てることが好きでした。

以前住んでいた賃貸住宅では猫と暮らしていましたが、
その子が亡くなってからは、新しく迎え入れることは
積極的には考えられませんでした。

もし行き場のない野良猫と縁があれば、迎え入れることも
考えたかもしれません。でも、自分から新しい命を迎えることには
迷いがありました。

50代になると、
「この先10年以上、最後まで責任を持って育てられるだろうか」
と考えるようになったからです。

その後、小さなメダカを飼い始めました。

小さな生き物だから負担は少ないと思っていましたが、
寿命が短いこともあり、命を見送るたびに若い頃には感じなかった
重みを強く感じるようになりました。

現在も3年以上元気に暮らしてくれている2匹のメダカがいますが、
この子たちを最後に、新たな生き物を迎えることはやめようと
思っています。

それでも、何かを育てたいという気持ちは変わりませんでした。

そこで始めたのが、ベランダガーデニングです。

100円ショップで購入したシェフレラやパキラ、ヘデラは、
気づけばもう4年以上一緒に過ごしています。
その後も少しずつ植物を迎えましたが、無理のない範囲で
育てられる鉢数を意識しています。

集合住宅で暮らしていることもあり、野菜づくりは最初から選びませんでした。
収穫できる楽しさは魅力ですが、虫やコバエの発生、肥料の管理なども考えると、
私の暮らしには花や観葉植物のほうが合っていると感じたからです。

私が植物に求めているのは、収穫ではなく、季節を感じること。
新しい芽が出たり、つぼみが膨らんだり、一輪の花が咲いたり。

そんな小さな変化を毎日眺める時間が、
今では暮らしの楽しみになっています。

植物は動物のように大きな責任を背負うことなく、
それでも命の成長を感じさせてくれます。

朝ベランダへ出て植物の様子を見ることが、私にとって一日の始まりになりました。
花の咲き具合、葉の張りや色つや、土の乾き具合、新しい芽や枝の伸び方。
毎日見ているはずなのに、同じ日は一日としてありません。

小さな変化に気づくたびに、「今日も元気に育っているな」と嬉しくなります。

植物を育てることは、私にとって暮らしを整えることでもあります。

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